イタリアサッカー カテナチオについての批評
サッカーは世界的なスポーツですが、国によってそのプレースタイルは異なります。
良く知られているものの一つとして、イタリアのカテナチオと呼ばれるプレースタイルがあります。これは鉄壁の守備を築いて最少得点を守りきるというディフェンシブなサッカーを意味して用いられることが一般的です。
イタリアは、これまでにフランコ・バレージ、パオロ・マルディーニ、アレッサンドロ・ネスタといったそれぞれの時代において世界ナンバーワンとも言われる優れたディフェンダーを数多く輩出しており、このカテナチオを武器としてワールドカップを4度も制しています。そのため、カテナチオは勝利をもたらす戦術として一定の評価を得ているのです。
もっとも、カテナチオは優れた戦術としての実績を有している一方で、守備的で面白くないという批判を受けることもあります。
イタリアでは、伝統的にウノゼロと呼ばれる、1対0での勝利が美しいとされる考え方があるのですが、ゴールシーンが数多く生まれる刺激的なゲームを期待しているサッカーファンからは、逆につまらないように見られるためです。
もっとも、イタリアサッカーも時代に合わせて少しずつ変化を遂げています。
以前に比べて圧倒的な実力を有するディフェンダーが減ってきているということもあって、近年では強固な守備は維持しつつ、パスサッカーやカウンターのエッセンスを加えることによって、多くの得点を生み出そうとする機運も高まっています。